園芸店で鈴なりの実が付いた小さな果樹を見たことありませんか?
かわいいですよね。いろいろな果樹を見た気がします。
値段もそこまで高くないし、「おおっ!こんな大きさの苗でもたくさん大きな実が付くんだ!」と驚きと嬉しさで思わず飛びついて買ってしまう。
でも、購入して育ててみると・・・何年たっても実がつかない。なんで???
昔こんな経験をしましたが「やっぱりプロの人の育て方は違うんだなあ。」と、漠然と特に深く考えてきませんでした。
品種として売られている果樹苗の多くは「挿し木」や「接ぎ木」と言う方法で増やしています。
この挿し木や接ぎ木で増やした果樹苗は、成熟してる親木の枝をもとにして作るので既に花実をつける能力を持っていますが、実際は株も小さく、実をつけるには2~3年以上かかるのが一般的です。
(2年生苗や3年生苗と売られているのは挿したり接いでからの年数で、年数が経ってるものほど花実をつけやすくなります。)
まれにすぐに実をつける場合もありますが、生っても少量か時間と共に落ちてしまいます。まだ体力が無いんですね。(なので、通常は余分な体力を使わないように手で実は落とします。)
単純に考えて、たくさんの果実を成らせるにはたくさんのエネルギーを必要としますから、それに見合う根と枝葉を持った木じゃないと難しい。つまり、実の大きさと数は果樹の大きさと通常、比例する訳です。
盆栽のように、小さくても何十年も生きてがっしりと根を張り、成熟しているものならいざ知らず、作られたばかりの小さな苗にはたくさんの実をつける体力なんかない訳です。(何十年も手塩にかけて育てた盆栽なら安く売らないですよね。)
じゃあ、なんで小さい苗に果実が鈴なりなの?
なぜこんな話を書こうかと思ったかと言うと・・・
先日、近所の人と話をしていた時、同じことが話題になりました。「前にさ、小さい木にいっぱい実がついてたから買ったのがあるんだけど、それから全く実が付かない。なんでよー。やっぱり育て方が違うのかしらね?」と。ああ、みんな同じ経験してるんだなと自分の経験を思い出したと同時に、ふとあることに思い当たりました。
「そうだ、取り木。取り木を使えば同じことができるかもしれない。」
(あくまでも私の推論です。)
「取り木」は植物の繁殖方法の一つです。
果樹の品種物は挿し木や接ぎ木で繁殖させるのが一般的ですが、中にはその技法が向かなかったり、なかなかうまくいかない植物もあります。そういった場合に用いられる技法の一つです。
この技法の利点の一つは、枝をそのままの状態で切り離して根付かせることができるということです。
取り木の大まかなやり方は、
まず親木から分離する枝を選びます。その枝の下部を剥いて、ミズゴケなどで覆い、そこから根を生やさせます。
根が生えたら枝を切って親木から分離。土に植えます。
これで親木の分身が出来ました。(実際はこんな単純じゃないですが。)
植物ってこんなこともできるんですねえ。ほんと、不思議。
で、先ほどの話に戻ると、
1、取り木をして根を出させる。
2、そこから先の枝に実が付いて十分に大きくなるのを待ってから切り離す。
3、植えれば、はいっ、鈴なり小苗の出来上がり。(実際はこんな単純じゃないです。笑)
と言う手順を踏めばできるんじゃないでしょうか。
これなら果樹本体から栄養をたくさんもらえるのでたくさん果実もつけられるし、次の年に実がならない理由も納得できます。
挿し木や接ぎ木のやり方ではこの方法はあまり考えられないかなと。(接ぎ木ならできるかもしれないですけど、接いでる間に新芽や実が落ちちゃう可能性高いし効率悪いでしょう。(いや、鈴なりは絶対無理じゃね?))
多分、取り木が正解だねっ!(勝手に自己完結。)
取り木で実際に同じ様にできるのか、その内、試してみたいと思っています。
とまあ、過去からの疑問の話でした。(全部推論ですが。笑)
こういうことは専門家からみれば当たり前のことかもしれないし、的外れな話かもしれませんが日誌なんで勘弁して下さい。(汗)(実がならないのは他の原因かも知れないしね。)
繁殖系の専門書とか見れば書いてあるのかも知れませんね。
私の知らない技術・手法がいろいろあると思うので、もっと専門書、読みたいと思います。
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