「果物の王様」と呼ばれるドリアンと「果物の女王」と呼ばれるマンゴスチン。
私はどっちも大好きです。でもマンゴーとかと比べてまだまだ一般的じゃない熱帯フルーツですよね。

ドリアン 25センチぐらい。この見た目、王様の風格ですね。 トゲトゲの硬い皮に守られ、簡単には食べさせてくれません。 置く時は、下を傷つけないようにクッションマットなどの上に置きましょう。

上手く完熟したドリアンの、あのねっとりクリーミーなコクのある濃厚な甘味。まるで甘いバターのようですね。(えっ、美味しそうじゃないって？（笑）)
ドリアンは人によっては「悪臭」と言われるほど香りが強烈なことで有名で、時にテレビなどで罰ゲームに使われたりしますが、まったく、あの甘く芳醇な香り様にご無礼な！けしからん、けしからん！（お前も最初嗅いだ時、悪臭だと思ったじゃん（笑））
食べつけるとたまらなく美味しいんですけど、確かに慣れが必要な果物ではありますね。

対してマンゴスチンはとても上品な味。
甘酸っぱく独特の食感。清涼感はライチのような部分もありますね。
生のマンゴスチンが流通するようになったのはここ十年ぐらいで、それまでは輸入は冷凍物しか許可されていませんでした。

どちらもタイやマレーシアなど熱帯系の気候の国を主産地としていて、現地で完熟したものはそれはそれは美味しいと聞きます。（私は食べたことないです（泣））でも、輸入物も十分美味しいですよね。
国内では輸入物も以前はなかなかお目にかかれませんでしたが、最近ではネットをはじめ買いやすくなりましたね。

そんなこんなで前に食べたのは5年以上前だったでしょうか。
こんな田舎に引っ越してきたのでもう生涯お目にかかることはないと思っていたんですが（笑）ふと見るとなんとごく普通にスーパーに並んでるじゃないですか！しかも、マンゴスチンだけならまだしもドリアンまで！あの匂い香り大丈夫なんかな？
はえー、時代は変わったんですねえ、びっくり。

という訳で、迷いなく両方買っちゃいました！
ドリアンのMサイズぐらいのが1玉4000円ぐらい。以前は6000円以上してたと思うので値段も大分お手頃になってますね。（それでもやっぱ高いけど。。。1玉に6～10個ぐらい入ってるから1つ500円ぐらいか（泣）でも空輸とかしてるんだからしょうがないね。）
マンゴスチンは4つで500円ぐらい。こっちもお手頃になってますね。

マンゴスチン 5センチぐらい。黒に近い紫って感じの色。 かわいい形ですよね。

という訳で、久しぶりにドリアンとマンゴスチンを食べました。

まずはマンゴスチン。
可食部は厚めの皮の下に、みかんのように丸い房状になっています。
むき方は、ヘタの部分を折りながら斜めに押し込むようにすると、割れ目ができます。そこに指を入れるとむき易いです。上手くいかなければ軽く包丁で切れ目を入れてもいいOK。果実を横から潰す感じで軽く握っても裂け目ができます。

食べ頃は、まあお店で買ったらすぐ食べておっけ！それで外れたことないし（おい）
ヘタが枯れてきてたり、皮が堅くなりすぎたりするのは熟しすぎなので買うのは避けた方がいいです。
冷やして食べると、甘さが適度に抑えられて上品でこれまた美味いです。
今回買ってきたのも食べ頃で美味しかったです。

そして、ドリアン。
ドリアンはトゲトゲの硬い皮で覆われた大きな実です。
可食部はこの硬い皮をむいた中にあり、中は柔らかい皮でブロック状に分れていて、その各ブロック内に1～3個程度の可食部（果肉）が収まっています。果肉は薄い膜に覆われていて、大きい種が入っており、その周りのねっとりとしたクリーム状の果肉部分を食べます。

ドリアンを開いて可食部を取った状態 果肉が4つ入っていた。

ドリアンの果肉（2つ） バターみたいな色（笑） それぞれに種が入っていて、 その周りの柔らかい部分を食べる。

常温で追熟すると、強烈な香りと共に硬い皮が自然にヘタの反対側や真ん中辺りから割れてきて、可食部（果肉）を取り出すことができるようになります。ある程度、裂け目が広がれば、手でも簡単に皮をむけます。
良く熟したドリアンは柔らかくねっとりとクリーミーな食感です。ゴリゴリしてる場合はまだ早いか追熟がうまくできなかった状態です。
取り出した身はラップにくるんでジップロックして冷蔵、または冷凍すればしばらく持ちます。冷やすと匂いも弱くなるので苦手な人は冷やして食べてみて下さい。

しかし・・・この追熟の過程がなかなか難しい。
皮の一部を包丁で三角や四角に切り抜いて、窓から柔らかさを確認する方法（除き蓋を付ける訳ですね。）もありますが。うーむ、これでも全体の熟成度合は分からないし。

それに早めに収穫されて運ばれてくるせいか、実によってハズレの場合があるんですよね。

まず、皮がいつまでも割れない場合があります。
購入して2、3日常温で追熟すると割れてくる場合が多いんですが、中にはうんともすんとも言わず、熟しすぎてダメにしてしまった時がありました。この場合は、どこかで見切って包丁で切って中身を取り出す必要があります。
それから、割れてきても裂け目が全然進まなくなる場合もあります。

自然に割れない個体は味も落ちる場合が多いです。最初にこういうのにあたるとドリアンは不味いものだと思われてしまうのが悲しいです。 

今回のは3日程度でちょこっと割れてきて香りが強くなってきたんですが、それからピタリ進まず、なんか香りも控えめに・・・。（汗）
しょうがないので5日目の夜まで待って、包丁で裂け目を広げて一部分（4つ）取り出しました。

結果は・・・
半分熟して半分硬い感じの状態でした。（一つ食べてみましたが見た目通りでした。（泣））

このドリアンはお店で10分悩んで大きめのを選んだんですが、既に割れてるのもあったので欲ばらないで素直にそっちにすれば良かった（汗）
うーん、これって取り出した後に追熟ってできるのかなあ？
普通の果物は切ったら切り口から腐ってくるよねえ。ドリアンの可食部は薄い膜で覆われてるけど、実とのつながりは切れてるから・・・
どうなんだろう？みかんの外の皮をむいた状態みたいな感じかな？そこから果肉の追熟ってできるの？

やってみなきゃ分からない！

という訳で、気温も高くなかったんで、取り出した果肉の残りをタッパに入れて半日ほど常温で置いてみました。
腐らないといいんだけど・・・。それ以上の時間は怖くてできませんでした。（中途半端でスマヌ　汗）だって一つ500円だよ？それ3つだよ？（笑）

時間をおいてみた感じでは、硬かった部分が多少柔らかくなりました。でも食べるとやっぱり少しゴリゴリの部分がありました。十分美味しかったけどちょっと残念。まあ腐ってなかったから良しとしよう。（笑）

残りの部分は無理に開けるのはやめて、さらに一日置いた所、裂け目が広がって、手で簡単に裂けるようになりました。
今度は無事にいい感じに追熟できてましたよ。よかったあー。半分は冷蔵、半分は冷凍にしました。うまうまでした。

でも、ドリアンを食べる度に思うのですが、私にはドリアンはいろいろな意味でどっしり濃厚過ぎて、満足しすぎてしまって、大好きだけど何年かにいっぺんを楽しみにした方がいいなーと感じます。次に食べるのは何年後かな。
（ちなみにドリアンを買ったスーパーに何日か後に行ってみたら、12、3個はあったドリアンが残り3個になってました。結構好きな人いるんですね。ちょっと嬉しい。） 

さて、一応園芸サイトでなので、ドリアンとマンゴスチンの園芸のことも少し。

これがドリアンの種です。

ドリアンの種 4センチぐらい

過去にドリアンを育てたことがあります。（高校生ぐらい？）食べた後の種を植えれば簡単に芽が出ました。ただネットも一般的じゃない時代、大した情報もなく、結局15センチ程度で冬に枯れてしまいました。
後で知ったことですが、木も何メートルもかなり大きくならなければ結実せず、適切な温度や湿度などの環境を整える必要もあり、育てるのはかなり難しいようです。日本国内では収穫例はほとんどないようですね。
これは沖縄か九州、もしくは熱帯植物園でもなければ無理！ドリアンは任せたっ！（涙）

そして、これがマンゴスチンの種。

マンゴスチンの種 平べったい。種の周りの繊維質は取り除いてあります。 1つぐらい発芽しないかしら。

マンゴスチンも育てるのがかなり難しいようです。
まず果実を食べた後の種を蒔いてもほとんど発芽しないようです。これは輸入された果実は加温殺菌されてることに原因があるみたいです。ただネットでは普通に発芽した方もぼちぼちいらっしゃるようです。運次第ってことですね。（輸入された種も売ってますが結構高い。）

そして、芽が出てからも最初の数年は直射日光厳禁で、日差しの管理や温度管理がかなり難しいようです。成長も非常に遅く、結実するまで10年は覚悟する必要があるようですし。うーむ。接ぎ木苗を手に入れるのが現実的な選択なんだろうな。

マンゴスチンはまだ希望がある。まずは取っておいた種が発芽するか試してみようと思っています。
1つでも出たらいいな。